不動産担保ローンには、個人向けの不動産担保ローンと事業者向けの不動産担保ローンがあります。これにはどのような違いがあるのでしょうか?
個人向け不動産担保ローンと事業者向け不動産担保ローンの違い
大きな違いは、不動産担保ローンで借りたお金の使いみち「資金使途」になります。
個人向け不動産担保ローンの場合は
資金使途は自由 ※事業性資金を除く
となっているケースがほとんどです。
一般の方が
- 生活費
- 交際費
- 娯楽費
- 学費
- 他のカードローンやキャッシングの借り換え資金
- 他のカードローンやキャッシングのおまとめ資金
・・・
など、「事業性資金以外であれば、何に使ってもいいですよ。」というのが個人向け不動産担保ローンです。
では、「事業性資金」がなんなのか?というと
事業に使う資金のことを意味するので
会社経営をしている法人経営者、個人事業主が
- 従業員の給与
- 役員報酬
- 事務所の賃料
- 取引先への支払い
- 銀行融資の返済
- 新規事業の投資資金
- 起業資金
・・・
などに使うことはダメということを言っているのです。
つまり、
- ビジネス利用ができないもの → 個人向けの不動産担保ローン
- ビジネス利用を前提としているもの → 事業者向けの不動産担保ローン
ということになります。
不動産を担保にしているローンには、個人向けの不動産担保ローン、事業者向けの不動産担保ローン、個人利用も事業者利用もどちらもOkの不動産担保ローンの3種類があるのです。
無担保ローンにも資金の使途によって同じような切り分けがあり
- ビジネス利用ができないもの → カードローン
- ビジネス利用を前提としているもの → ビジネスローン
となっています。この場合はローンの名称が違うのでわかりやすいのですが、不動産担保ローンは同じ名前なので混同してしまう方が多いのです。
なぜ、ビジネス利用か?そうでないか?によって商品が違うのか?
簡単にいうと、ビジネス利用と個人利用では審査の基準が変わってきてしまうからです。
個人利用の場合は、定期収入があることが条件になるため、借入する方はサラリーマンなどの収入が安定している方が多いことになります。
サラリーマンであれば、クビや減給になることはあったとしても、転職もできるので、収入が途絶える、莫大な借金を負うということは考えにくく、金融機関から見てもそれほど貸し倒れリスクは高くないのです。
しかし、個人事業主や法人経営者が、会社の運転資金・資金繰りに使うということは、経営が失敗してすぐに収入がゼロになる、赤字になる、経営破たんしてしまう・・・というリスクが高いことを意味するのです。
起業して3年で7割の会社が倒産する、廃業するというデータがあります。それほど、会社経営、事業経営というのは簡単ではないのです。
ビジネス利用で不動産担保ローンを使う場合には、経営の状態を審査する必要があり、これは個人向けの不動産担保ローンの審査とは別物になっているのです。
そのため、個人利用の不動産担保ローンとビジネス利用の不動産担保ローンは、名前が同じでも別の商品という位置づけになってくるのです。
当サイトでも、ビジネス利用できるか?できないか?で不動産担保ローンを分類しています。
まとめ
プライベートな資金に使うお金を不動産担保ローンで用意したい場合
- → 個人向けの不動産担保ローン
会社経営・事業経営の資金繰りにうお金を不動産担保ローンで用意したい場合
- → 事業者向けの不動産担保ローン
を選ぶ必要があります。同じ「不動産担保ローン」という名前ですが、混同せずに比較検討する必要があります。
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- 事業者向け不動産担保ローン, 個人向け不動産担保ローン, 違い