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不動産担保ローンの融資額(限度額)というのはどうやって決まるのでしょうか?不動産担保ローンの融資額(限度額)について解説します。
不動産担保ローンの融資額(限度額)とは
融資額(限度額)とは、不動産担保ローンを組んだ場合に最大でいくら借りられるか?の金額のことを言います。
どのくらいの「枠」をもらえるか?という表現をすることもあります。
不動産担保ローンは、カードローンやビジネスローンなどの限度額が最高でも500万円~1000万円の無担保ローンと違って、限度額は1億~5億円単位で借りることができます。
しかし、最高で1億~5億円借りられるというのは、それだけの価値がある担保を持っていた場合に限られるのです。
担保にする不動産の価値によって融資額(限度額)が変動する
不動産担保ローンを提供している金融機関は万が一借り手が返済不能に陥っても、担保として抵当権(質権)を持っている不動産を売却することで融資額を回収します。
担保にする不動産の価値、つまり、売却時の想定価格が高いものであればあるほど、不動産担保ローンの限度額は高く設定でき、多くの金額を借りられるということになるのです。
一般的な不動産担保ローンの相場では
不動産担保価値の6割~8割 = 不動産担保ローンの限度額
として設定されるケースが多いようです。
不動産売却時の想定価格が3000万円の不動産を担保に入れるとしたら、1800万円~2400万円ぐらいの限度額が設定されるということになります。もちろん、このいくら借りられるのか?は不動産担保ローンを提供している金融機関によって異なります。7割が平均値と言えるでしょう。
また、不動産にローンが残っている場合など優先される債権がある場合には、その金額が引かれたうえで融資が行われます。
不動産売却時の想定価格が3000万円の不動産で、ローンが1000万円ある場合には、7掛けの2100万円から1000万円を除いた1100万円が不動産担保ローンの限度額になるということです。
不動産担保価値の評価方法とは?
じゃあ、その限度額の基準となる担保にする不動産の担保価値の評価というのはどうやって行うのでしょうか?
土地の評価
対象物件の国税庁路線価を調べます。
物件の面積(㎡)に路線価をかけると土地の評価額が出てきます。
例:
土地面積80㎡ × 路線価12万円 = 土地評価額990万円
建物の評価
1㎡あたりの建築単価を調べます。そして建築単価に建物の面積(㎡)をかけます。現在同じ建物を建築した場合の価格が算出されます。
さらに上記で算出された建築価格に現在価値割合(1-建物経過年数/減価償却耐用年数)をかけることで建物の評価額が算出されます。
例:
建物床面積100㎡ × 建築単価(1㎡)20万円 = 建物を今建築した場合の価格2,000万円
2,000万円 × 現在価値割合(1-15年/22年) = 636万円
基本的には上記の方法で不動産担保価値というのが計算されますが、周辺の同じ物件の実際の売却価格相場なども加味されて、評価されます。
まとめ
不動産担保ローンで借りられる金額は、不動産の売った時の想定価格次第なのです。